サム・セルジャック

& カリーナ・セルジャック

シドニー・オーストラリア

「私たちの母は物がどこでどのように作られているかに好奇心を持つように育ててくれました。そして、量より質という考え方も彼女から学びました。」

サム

カリーナ

オーストラリアの先進的なテキスタイルブランド「セルジャック」を動かしているのは、サム・セルジャックとカリーナ・セルジャック姉妹。 タスマニアにあるオーストラリア最古の工場で捨てられる運命にあるメリノウールの廃材を利用して作られたセルジャックのブランケットには、あたたかみがあって、耐久性があり、そしてエコフレンドリーだ。 姉妹のグローバルファッション業界や小さなビジネスでコツコツと積みあげてきた豊富な経験と、イノベーティブに持続可能な社会を構築することへの情熱、そして良質なデザインを見る目が合わさって、家の一室で始まったプロジェクトはオーストラリアのエシカル業界を先導するビジネスへと成長した。

製品

活動エリア
シドニー・オーストラリア

製品
リサイクルで作ったウールのブランケット

生産場所
タスマニア・オーストラリア

セルジャックのはじまり

セルジャック姉妹のブランドの始まりは2016年のローンチをはるかにこえ、サムフォード・バレーで育った子ども時代まで遡る。ブリスベンの21キロ上に位置するサムフォード・バレーは質素な町だが、人口の少なさをありのままの自然の美しさが補っている。その感覚をセルジャック姉妹は忘れてはいない。「山や森や池を探索すること、それは子どもにとっては理想の遊び場でした。」とサムは言う。 自然の豊かな美への敬意は小さい頃に育んだものだとサムは説明する。「私たちの母は物がどこでどのように作られているかに好奇心を持つように育ててくれました。そして、量より質という考え方も彼女から学びました。」 初めから姉妹がクリエイティブなキャリアにたどり着くことは明らかだった。「私たちは二人ともアートが大好きな子どもでした。」とカリーナは説明する。小学校ではカリーナはいつも美術の分野で賞をとっていて、クイーンズランド工科大学のファインアート学部で勉強した。卒業後、彼女はニューヨークへと移り住み、天然染料の技法を学び、ブルックリンのブティックで自身が作ったテキスタイルの製品を売っていた。 サムはコミュニティビルディングの分野に関わっていた。スウェーデンのマルメ大学で「リーダーシップとサステイナビリティ」を専攻していたのだ。セルジャックを始める前は、先住民のデザイン会社をはじめとする、「No Lights No Lycra」や「The Box art gallery」などコミュニティ形成にまつわる仕事をブリズベンでしていた。 2015年のはじめにはブランドのタネは撒かれていたといえるかもしれないが、開花したのは姉妹が捨てられる運命にある廃材をリサイクルしているテキスタイルの工場について知ったときだ。プロセスにインスピレーションを受け、先進的なプロダクトデザインに取り組むことを強く決意し、過去の経験がセルジャックの哲学を後押しした。

「私たちにとってデザインとは視覚的なものや、それが与えてくれる感情や、機能性を超えたものです。」

デザイン哲学

セルジャックのデザインをエシカルな思想から切り離して考えることは不可能だ。ニューヨーク在住中カリーナは、メインストリームのファッション業界でも経験を積んだ。「6ヶ月で十分だった。」とカリーナは説明する。「トレンドを重視するファストファッションの急速な生産が産む大量のゴミについて知るには。」 「私たちにとってデザインとは視覚的なものや、それが与えてくれる感情や、機能性を超えたものです。」そうサムは強調する。見た目も美しく、飾り気がなく、自然が感じられるセルジャックのブランケットだが、姉妹にとってデザインとは「製品に使われる全ての素材のライフサイクルを考慮すること」でもある。環境に配慮することが「製品自体と同じくらい重要」と考えるからだ。

インスピレーション

製品の耐久性とデザインの自然を感じさせる美しさは全てのセルジャックブランケットにDNAレベルで組み込まれている。「製品を通してアウトドアを感じてもらいたい。」とサムは説明する。「オーストラリアの風景のなかで私たちのお気に入りの色、たとえば海や砂漠や森の色をセルジャック製品の色のベースとしました。」

ザ・トゥエルブ・アポストルズ、南オーストラリア州ー海の色がセルジャックのインディゴの色のブランケットのインスピレーション。

ザ・トゥエルブ・アポストルズ、南オーストラリア州ー海の色がセルジャックのインディゴの色のブランケットのインスピレーション。

身の回りのものだけでなく、姉妹は異文化からもインスピレーションを受けている。「デザインのコンセプトは、スウェーデンの機能性の高さ、日本の効率のよさ、モロッコのシンプルさなど世界中から得ています。」二人は熱心に旅行し、世界中を周り、学び、新しいテキスタイルや伝統的なテキスタイルを見つけて、時が来た時に使えるように吸収し続けている。

セルジャックオリジナル・フリンジブランケット

セルジャックオリジナル・フリンジブランケット

ブランドの哲学はセルジャックオリジナルというラインのブランケットに込められたわびさびの思想に体現されている。あえて染めることはせず、素材のよさを生かしたブランケットは完璧に計算されていないからこそ美しい。

デザインの工程

現在のデザインにたどり着くまでは試行錯誤だった。「レザートリムや素材の配合など様々な手法を試しました。」しかし最終的に姉妹はシンプルが一番だ、という結論を出した。70%はオーストラリア産のメリノウールをリサイクルしたもので、30%は工場のアルパカウールやモヘヤウールをはじめとするウールの廃材、そして強化のためにポリエステルを少し使用している。 セルジャック姉妹からの貴重なアドバイスは、できることからやること。「ベーシックなアイテムにアドバイスがもらえれば、それを元にそこから人々が欲しいだろうなとあなたが思うもの、ではなくて人々が実際に欲しいものをデザインしはじめることができるようになります。」

セルジャック製品の終わりは、始まりを意味する。彼女たちの「サーキュラーエコノミー」を築くという野望や「クローズドループモデル」は、セルジャックブランドの基盤となっている。彼女たちいわく「どうやって製品が作られているのか、使われた後にどこへいくのかは、製品と同じくらい重要です。」 セルジャックブランケットを買うと、同時に世界中で問題となっているゴミを増やすことに加担してないという安心感も買える。このブランドはブランケットがいらなくなったら「無料で回収して、カーボンニュートラルな宅急便を利用して工場に戻し、ブランケットを作るのに再利用します。こうすることによって作られては捨てられる商品の流れを終わりにし、ブランケットはゴミになる運命を避けられます。」これははじめから終わりまで完璧に持続可能なデザインの醍醐味だ。

セルジャックブランケット

70%はオーストラリア産のメリノウールをリサイクルしたもので、30%は工場のアルパカウールやモヘヤウールをはじめとするウールの廃材、そして強化のためにポリエステルを少し使用している。

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